①「世界景気、物価高で1~3月減速 日米欧、成長下振れ 米利上げ、試される軟着陸"
1~3月のGDP(国内総生産)の値から、世界的に経済の成長鈍化・減速が見て取れます。
特にアメリカと日本は、2020年以来のマイナス成長を記録しました。供給制約、供給不安によって物価高がさらに加速したことが大きく影響しています。
かといって、決して景気後退が決定的であるとは言えないでしょう。先日発表されたアメリカの小売売上高は前月比0.9%と、4カ月連続の伸びとなりました。これはもちろん物価が上がっているという事も理由にありますが、物価がこれだけ上昇しても、消費意欲が削がれきってしまっているという程ではない、とも言えると思います。
対して日本は、明日の発表となる日本のCPI(消費者物価指数)がここ数年ぶりの高水準となりそうです。逆にこれだけ企業物価、輸入物価が上がって初めて消費者に価格転嫁できたのだという事です。楽観的ですが、デフレマインドのしみついた日本で、この物価上昇が良いきっかけとなり、長い目で見て良かったと言える日が来たなら良いなと思っています。
②「マリウポリ市長「戦闘員、役割を全う」 ロシアは戦争犯罪を隠蔽」
マリウポリの製鉄所で抗戦していたウクライナの兵士が、ロシア軍に投稿し、その数は1000名を超えると言います。ロシアによる包囲では人道危機が深刻だっただけに、個人的にはこうした結果にすこしだけ安堵しているというと、語弊があるのかもしれませんが。。戦争というものの残酷さや、人間の嫌な部分が露わになる現実を知り、非常に複雑な気持ちです。
③「EU、「エネルギー脱ロシア」へ29兆円投資 27年までに」
EUの欧州委員会は
・ロシア産エネルギーからの脱却
・温暖化ガス排出削減の目標達成
にむけた包括案をだしました。
クリーンエネルギーの比率を現在の32%から40%に引き上げる方針が既にありましたが、これを45%に上方修正する提案をしました。新築建物への、太陽光パネルの設置義務付けや、水素発電の開発に注力することも盛り込まれています。
こうした分野でのアメリカやヨーロッパの決断力は頼もしいですよね。日本がこういう点でリードするとう想像があまりできず、羨ましい思いです。
④「フィンランド・スウェーデン、NATO加盟を申請」
当然ロシアは反発しており、フィンランドの国営ガス会社によると、今週中にはロシアからの天然ガスの供給が止められるといいます。
NATO加盟国30ヵ国がこれを批准する必要がありますが、現時点ではトルコが、2国の加盟が緊張悪化をもたらすのではと、慎重な姿勢を示していると言います。
ロシアと国境を接するフィンランドが加盟することで、緩衝地ともいえる国が減少します。NATO加盟国とロシアが国境を接する境界線の長さは、いままでの倍になりました。
そんななか、NATOは安全保障の強化を目指していて、加盟国の国防費を2%以上にするという目標を掲げました。コロナ禍からの回復の途上にあるいま、実際にその目標を達成できるほど国費に余裕がある国は少ないようですが、いずにせよ、各国の国防費用は増加傾向にあります。
⑤「日本郵船、車陸送でロシア撤退へ 現地で売却視野」
日本郵船がロシアで行う自動車の陸送事業について、現地の企業に売却する方向で調整が進んでいるといいます。ロシアに生産拠点をもつ企業があいついで生産停止したことなどから、事業の継続がむずかしいと判断したようです。
日本郵船はロシアからは脱却しつつも、その他の部門では拡大に向けて大きく舵を切るといいます。特に航空輸送事業についても安定した収益が望めるようになり、今後さらに貨物機を増やす方向です。
日本郵船(9101)


【社説】
経済活動再開の明確な見取り図を示せ
メガ銀はリスク管理万全に