日本経済新聞
2022/3/6 朝刊一面

①「物流まひ、ロシア痛撃 コンテナ海路の大半、欧州で遮断 世界経済にも影響」
②「民間人の退避延期 ウクライナ2都市 合意後も攻撃続き」

EU各国の税関が、ロシア行きの荷物の受け入れ(積み替え)を停止・拒否しています。ヨーロッパ経由のルートが閉ざされ、事実上、ロシア行きのコンテナがロシアに到達する方法は東側のウラジオストク港しか残されていません。ウラジオストクからシベリア鉄道を経由する方法および、中国からの陸路も運搬路として考えられますが、この影響をどれくらい緩衝できるかは不明です。

銀行資産の凍結、国際決済網からの遮断によって「カネの動き」が止まり、海運、空運に規制がかかることで「モノの動き」が止まる。ロシアは、国際経済からいよいよ本格的に切り離されつつあると言えるでしょう。

東京海上日動火災保険など損保各社はロシアの黒海沿岸の主要港を「除外水域」に指定したといいます。「除外水域」というのは通常の船舶保険の対象から除外し、「船舶戦争保険」に加入しなければ補償の対象とならない、ということです。保険料は「戦況によっては5倍になることも想定される」という関係者の声もあります。

空運にも混乱がおよんでいます。EUはロシア機によるEU領空内、ロシアは欧州機のロシア領空内の飛行を禁じており、航空会社は迂回ルートを選択しなければならなくなりました。

もちろん反対に、ロシアからの輸出物資がこのまま滞り続ければ原材料価格の悪化し、消費者への影響、景気への影響は小さくは済まないでしょう。5日に開催された全国人民代表大会で習近平国家主席は、政策金利の引き下げ、減税などかなり強めの金融緩和の方向性を示しました。今年秋に行わわれる党大会で、異例となる第3期目の就任を目指す中、庶民感情に直結する景気安定に対して、かなり配慮していることを感じさせます。

またロシア債権の信用格付けは一気に急落、現実的なデフォルトリスクがいよいよ高まるロシアとの取引に対するリスクをどう捉えるのか。中国がどの程度ロシアとの距離を縮めてくるか、今後の動向に目を配りたいと思います。


③「中国、軍拡を加速 国防費7.1%増 3年ぶり高い伸び 全人代開幕」

世界第二位の国防費をほこる中国。5日に開催された全人代に提出された予算案のうち、国防費は前年比で7.1%増と、前年(6.8%)を上回る速度で国防費を拡大させました。コロナ禍の影響もあり経済成長率が鈍くなる中、成長率に逆行して国防費を拡張させるという事になります。

ウクライナ戦争のなか、中国の台湾に対する対応はますます注目されています。5日に発表された政府活動報告のなかで李克強(リー・クォーチャン)首相は、台湾について「外部勢力の介入に断固反対する」と述べています。自国が台湾になんらかの形で進出したときに、アメリカや日本が介入することにたいするけん制をしているという事でしょう。引き続き注視する必要があると思います。


④「ウクライナ侵攻 危機の世界秩序(9) アジア安定、日本が動く時」

アメリカの戦力分布は、ヨーロッパや中東から、アジアへと大きく傾けて、中国に対抗しようという流れでした。ウクライナ侵攻後もこの路線は変わらないとみられてきました。しかしウクライナ情勢の緊張が高まるほど、アメリカの戦力はアジアからヨーロッパへと流出せざるを得なくなっていくでしょう。

そんな中、ここで日本がきちんとした対応をとらねば、アジアの安定を保つことは出来ない、と紙面は指摘しています。東南アジア諸国やインドとの連携を進めるだけでは中国の反発を招きかねません。むしろ、日本がアジアの主要なアクターとして、中国としっかり連携して危機管理体制を進めることが必要なのかもしれません。


⑤「SMBC日興の相場操縦事件、小糸製作所やモス対象 5銘柄判明」

〚リンク〛相場操縦の例は、SBI証券のHPにたくさん載っていました。

こういった相場操縦は日常茶飯事に起きているんだろうな、と感じてしまいますね。。
容認しないようにする監視体制をどう保てるのか、そのなかで利益をどう確保・拡大し続けるのか課題はたくさんありそうです。


【社説】
経済の安定確保へFRBは機敏な対応を
パラに強権国はそぐわない