日本経済新聞
2022/3/3 朝刊一面

①「「独裁者に侵攻の代償」 対ロシア、民主主義結束訴え 米大統領が一般教書演説」

アメリカの大統領が行う「3大教書演説」のうちの一つ、一般教書演説にてバイデン大統領は、ロシアに対してヨーロッパや日本と結束して立ち向かう姿勢を強調しました。
演説のなかでバイデン大統領は、プーチン大統領に対して”敬称”をつかわず、名指しで「独裁者は侵攻の代償を払わなければさらなる混乱を引き起こす」と批判をぶつけ、60分のうち、冒頭の12分をウクライナ情勢に費やしました。外交問題の話題から開始することはイレギュラーな出来事だそうです。

外国の供給に頼らずに、国内生産の比率を高めようということ、中国との経済競争に勝ち抜くための道筋をつけるということなどを述べました。コロナ対策を含めた諸問題にむけて、対立よりも団結を唱え、政策上の党派間の対立を解消し、むしろ目標に向けて国家が一丸となって立ち向かうように促すような内容が軸となっていたのかと思います。

バイデン政権は支持率が低下傾向にあり、中間選挙では負け筋が強いと見られています。インフレに対する家計の圧迫感のなか、利上げに踏み切るFRB。金融引き締めによって成果を出せるかどうかが、選挙に対しても大きく影響してくることは言えそうです。


②「ウクライナ侵攻 危機の世界秩序(6)「異質」自覚の大国と対峙」
③「ロシア、都市部に砲撃 ウクライナ市民、累計2000人死亡 停戦巡る対話、2回目開催へ」
⑤「国際決済網、ロシア7行を排除 最大手は見送り EU決定」

ロシアという国は、その特殊性をよく自覚しているのだろうと感じています。自国と他国という疎外感が非常に強く、西側(特に独仏、ヨーロッパ諸国)からの侵略を何度も経験し、途方もない犠牲者をだしたという過去があり、なんとかして他国からロシアを守らなければならないという意識が強く、また猜疑心の強い国だということも言われています。

一方、内憂外患に苦しめられたというのもロシアの歴史の特徴でもあります。身内に裏切られることは当たり前、暗殺やクーデターによって為政者が変わることの多い国でした。プーチン大統領の国民からの支持というものは、国内にプロパガンタを繰り広げ、最近ではクリミア半島を奪取するなどして、外向きに強いロシアを強調することで保たれてきたという印象を受けます。そういう意味でも今回は特に、退くに退けない事情というプレッシャーが、強くプーチン大統領にのしかかっているのではないでしょうか。

つきなみですが、ロシア国民の厭戦感にうったえるということが非常に効果的な対処法でしょう。しかし逆に言えば、国民に対しての対面を保つため、なにかの成果を上げることなしにプーチン大統領が出した矛を収めることは難しいのではと考えると、ロシア側の出している条件と言うのはとても飲めるものではないと言えますし、今後の交渉も二国ではそう簡単にはいかない部分があるかとも言えます。

であるとすると、仲介に入る国が、ロシアの国益に貢献してくれる相手だったならばみな納得しやすいかもしれません。ぼくは、プーチン大統領自身も、中国の仲介で、中国が言うなら、、と、しぶしぶ条件を飲むという形がきっと一番収まりが良いと考えているのではないか、、と独自の見解を立てています

もちろん、これが当たっているかは分かりません。また、それはそれで中国のパワーが強くなりすぎるので。。。何とも言えません。


④「「今月利上げ適切」 FRB議長、0.25%提案へ 議会証言」

今月15日に始まるFOMC(米連邦公開市場委員会)では、計画どおりなら利上げが行われる見通しです。また利上げ幅を「0.25%」と具体的に言及している点からは、市場への影響への気遣いが見て取れる気がします。

パウエル議長は「ウクライナ侵攻、進行中の戦争、制裁措置、今後の出来事が米経済に与える短期的な影響は非常に不透明だ」と指摘することも忘れていませんから、今後の計画についてはウクライナ情勢を見ながら柔軟に利上げをおこなっていくのであろうとも想像できます。


【社説】
米国の指導力でロシア包囲網を固めよ
マレリの失敗を教訓に