2022/2/28

①「ロシア、ウクライナ首都中心に侵入 現政権転覆狙う ゼレンスキー氏「国守る」」
②「ウクライナ侵攻 危機の世界秩序(2) 国際協調、背水の再構築」
③「決済網、ロシア排除検討 EUで支持拡大、銀行の資金遮断」
④「ロシア、交渉打ち切り 非武装・中立化「政権が拒否」」

ロシアの侵攻に対してウクライナが抵抗を続けるなか、慎重な対応をとっていたヨーロッパ各国の姿勢に変化が見られ始めました。国際的な批判の高まりとともに制裁が強まれば、ロシアが受けるダメージは経済だけではなく、国民のなかにも不満・疑問の声が高まることが予想され、それがプーチン大統領への最も強い逆風となる事を期待します。

「金融核兵器」と呼ばれるほどの効果と副作用を持つ「SWIFT(国際送金網)からの排除」はすでに既定路線と言えそうです。まずロシア中央銀行を中心に複数の銀行が対象となりますが、これも段階的に行われるでしょう。送金ができなければ、もちろん世界各国への(ヨーロッパ各国は特に)影響は避けられません。特に、ヨーロッパ各国はロシアにエネルギー資源を依存しているため、銀行送金の凍結に関しては、損失を最小限に抑えるための配慮がなされるといいます。

ヨーロッパ各国がロシアにエネルギーを依存した構造を維持してきた点には、ある種、お互いに依存関係にあればロシアの行動に対する抑止が働くのではという期待があったという見方もあります。追い込めば何をするか分からないということです。

ゼレンスキー大統領が逃げずに首都キエフにとどまっていることや、ロシアの一方的な開戦に対して屈せずにいることで、ウクライナ国内の結束力は高まり、国外からの支援の増強が報じられています。しかしながら、以前、戦力差が大きいことに変わりはありません。ゲリラ戦などが激しくなれば、両国の被害は大きくなり、同時に負の感情が累々と積みあがってしまうでしょう。そして、この先消えることのない禍根を残します。

憎しみの連鎖の決定的なきっかけを作ったプーチン大統領の罪は計り知れないものだとも思います。しかし、なぜこうした出来事が起こったのか、歴史的な背景を知り、彼ら側の論理からも原因をしっかり見つめていかなければ、これから起きる更なる悲劇を食い止めることはできないはずです。その目線を忘れないように心がけます。


【社説】
プーチン大統領には停戦しか道はない
企業は人権問題を直視せよ