日本経済新聞
2022/2/17 朝刊一面

①「金利上昇、財務の重荷に 米低格付け企業、要返済160兆円 
借り換え負担警戒」

世界で社債の金利が上昇しているようです。アメリカインターコンチネンタル取引所(ICE)の指標によれば、世界の社債利回りは2.6%に達し、約2年ぶりの水準まで上昇。また更に上昇すると見られています。中でも特にその負担の影響を受けるとされているのが、投資適格の格付けの低い(投機的とされる)企業の社債返済についてです。

社債とは
企業が投資家から直接資金を調達するための手段としての債券(簡単にいえば借金)です。返済期限や利息を比較的自由に設けられ、投資家はその見返りに利子を受け取ります。証券会社で販売される有価証券です。

国債がもっとも信用の高い債券と言えるとして、発行する国の信用によっても利回りは変わってきます。同様に、社債でも信用の高い企業と、そうでない企業の発行する社債では利率がちがいます。そうした信用レベルは、格付け会社といわれる機関によって独自の基準で精査され、決定されるのです。

新型コロナウイルスの影響で企業の債務は膨張しています。売り上げの減少を補うための資金ニーズに加え、大規模な金融緩和によって資金調達が容易であったことも手伝いました。金融情報会社リフィニティブによれば、世界の社債発行額は2020年に前年比20%増の5.4兆ドル、2021年は5.2兆ドルと、過去最高額を記録しました。

特に、財務体質が弱いとされる企業の社債、低格付け債の発行額は2019年に前年比30%増の5727億ドル、2020年にはさらに上回る6706億ドルを計上し、過去最高を更新しています。その返済期限はおおよそ5年であり、返済のピークは2025年、2026年におとずれるわけですが、それを返済できるかどうかが不安視されています

社債の満期が訪れれば、返済するか、借り換えを行うかの選択を迫られます。そんな中、金融緩和が終了することで国債の利回りが上昇し、つられて市中金利の相場が上昇しています。そうなると、借り換えの際の利息はとうぜん今よりも高くなり、企業は、元本の償還と金利の負担という、ふたつの重荷にはさまれてることが予想されるということです。そして、そうなると当然、債務不履行(デフォルト)や、倒産の危機というものは大きくなります。

アメリカの格付け会社S&Pグローバルによれば、年初からのデフォルトの企業数はすでに8社。これからの金融引き締めによって企業が更なる苦境に陥ることは想像に難くありません。これまで企業の資金繰りを支えてきた金融緩和の逆回転は、今後の引き締めによって企業の財務を圧迫する要因となる可能性があります。


②「G7、19日に緊急外相会合 ウクライナ情勢で 近く首脳協議も調整」

ロシアは緊張悪化を望むわけでないことをアピールし、ウクライナ国境から部分的に軍を撤退しつつあることや、その映像などを公開しました。しかしNATO側はそれを真に受けることはしていません。19日からドイツで開かれる文辺安全保障会議に合わせて、G7による外相会議を開き、引き続き、ロシアからの侵攻も念頭にいれた協議を続ける予定です。日本からは林芳正外相の出席が想定されます。

ウクライナ情勢については、連日各国の首脳が対談し協議を重ね、警戒を続けています。岸田首相とイギリスのジョンソン首相も、もしロシアからの侵攻が起きた場合には、深刻な国際秩序への影響があるという認識を一致させたといいます。


③「まん延防止、大阪・福岡も延長要請 新たに8府県」

大阪、福岡などの8府県が16日、「まん防」延長の要請を政府に出しました。20日に期限がせまる21道府県のうち、15道府県が延長を要請。たいして、山形、山口、沖縄の3県は感染は減少傾向にあり、かつ重症者病棟の使用率も低く、期限での解除をもとめています。


④「横浜銀行、首位守る 日経地銀実力調査、成長性際立つ」

日本経済新聞社が地方銀行の実力とリスクを分析する「NIKKEI Financial RAV」の最新データによると、2021年4~9月期の総合ランキングは横浜銀行が首位を維持し、千葉銀行と共に最上位のSランクとなったそうです。

際立ったのは融資額の増加。地銀全体の融資額が2.1%増にとどまる中、横浜銀行は6.5%増を記録し、貸し出しのリスクを適度にとりつつ収益増につなげる力を見せました。


⑤「職能短大→大学 編入可能に 技術者育成へ特区法改正」

製造業などを始めとした技術者の養成をする「職業能力開発短期大学」通称「職能短大」から、大学への編入学を認める制度を新設するそうです。

職能短大は全国に16校あり、製造業の現場に必要な技能を身に着ける場ですが、大学に編入学できるようになれば、職能短大や就職先の現場で実践的な技術を習得している人材が、大学でより専門的な研究開発やマネジメントを習得することが可能になります。(短期大学や、高等専門学校、専門学校からは編入が可能だったため、扱いに差がありました。)

生産年齢人口の減少・地方のものづくり産業を支える担い手不足の解消のため、自治体などから特例の創設を求める動きがありました。


【社説】
韓国大統領選は地域の安定めざす論戦に
オンライン国会まず実現を